電羊倉庫

嘘をつく練習と雑文・感想など。ウェブサイト(https://electricsheepsf.web.fc2.com/index.htm)※「創作」タグの記事は全てフィクションです。

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『トゥルーマン・ショー』[トゥルーマンと恋人と毒親とおれたち]

※ネタバレを含みます。 ―――――― 「おう、お前が一番好きな映画を教えてくれや。もちろん人生に教訓を与えてくれる考えさせられるような重厚な映画なんだろうなあ?ああん?」と胸倉掴まれ拳銃突きつけられても、「やっぱり『バック・トゥー・ザ・フューチャー…

フィリップ・K・ディック『小さな黒い箱』[変色した社会問題と神について]

「小さな黒い箱」(The Little Black Box)翻訳:浅倉久志 解説にある通り『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の原型となった短編*1で、ディック諸短編の中でも特に重要な作品。ディックが人間性について「感情移入能力」を重視したのは『アンドロイドは…

荘奕傑『古代中国の日常生活』[小説仕立てで追体験する日々の営み]

ジャンルとしては学術書だけど記述は物語形式で、どちらかというと「古代中国の市民生活を題材にした短編小説集」に近い。文体もシンプルで読みやすく肩ひじ張らずに楽しめるし学術的な小難しい話もそんなに多くない。ちょっとでも古代中国に興味がある人(…

最近見た存在しない映画(2022年10月)

スペースキャットvsアースキャット(2222年、アメリカ、監督:ジェフリー・ライバー、222分) 物語の筋自体は単純明快で、地球を侵略に来た外来種の宇宙猫スペースキャットと彼らを撃退すべく急ごしらえのチームを組んだ在来種の地球猫アースキャットが可愛…

最近見た映画(2022年10月)

メメント(2000年、アメリカ、監督:クリストファー・ノーラン、113分) めっちゃ面白かった。見てなかったことを後悔した、というレベルで面白かった。こんな感覚は久しぶりだ。描写の順序が順列ではないうえに時系列が二本あるせいで一度観ただけではちゃ…