電羊倉庫

嘘をつく練習と雑文・感想など。ウェブサイト(https://electricsheepsf.web.fc2.com/index.htm)※「創作」タグの記事は全てフィクションです。

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ポルノグラフィティ11thアルバム『BUTTERFLY EFFECT』感想

夜と言葉のリズム。 暗い……というのはちょっと違うけど、アルバム全体から陽の光を感じないというか、どこか夜を思い起こさせる曲が多い。パッと明るい曲が「君の愛読書がケルアックだった件」と「スパイス」くらいだからというのもあるけど、やっぱり「Fade…

宮内悠介リクエスト『博奕のアンソロジー』[多種多様な競技。審判としての博奕]

博奕を題材にしたアンソロジーということだけど、前書きにもある通り、サイコロやカードを使ったギャンブルに限らず「人生の岐路における選択」のような生活における選択も一つの博奕として取り扱っている。 以下、抜粋して感想。 梓崎優「獅子の町の夜」 か…

星新一「白い服の男」[普遍性という最高の美点]

SFの定義は千差万別、人それぞれにたくさんの回答がある。実在の科学をベースにしなければSFではないという人もいれば、面白ければ科学的に間違っていてもよいという人もいる。サイエンスフィクションであり少し不思議でありスペキュレイティヴフィクション…

最近見た存在しない映画(2023年2月)

天使のハンマー(2000年、日本、監督:和達孝敏、93分) 時系列の管理が完璧な映画。最初と最後が一致する構成で、しかも頻繁に回想を挿入しているのに表現が明快で物語の筋がスッと頭に入ってくる。 あだち充作品でも一二を争うほど暗く、救いがない物語。…

最近見た映画(2023年2月)

ハリポタ祭りしてました。原作はリアルタイムで全巻読読破して、映画も三作目までは劇場で観たんだけどそれ以降は足を運ばず小説だけですませていた。大学のころにレンタルで一気見して、その一年か二年後に春休みか冬休みの帰省で原作を読み返した。だから…