電羊倉庫

嘘をつく練習と雑文・感想など。ウェブサイト(https://electricsheepsf.web.fc2.com/index.htm)※「創作」タグの記事は全てフィクションです。

はじめての遊戯王

マスターデュエル、始めました。 遊戯王はほぼ直撃世代なのにまったく触れたことがなかったけど、別ゲーム経由で観始めたあまくだりさんの元ネタ(?)が遊戯王ということもあってちょっと興味はあった。基本無料なことだしせっかくだから触れてみようかな………

江面弘也『名馬を読む』[中国史書で言えば本紀。生涯戦績、繁殖成績、社会現象、特異な事績など]

基礎資料として評判が良さそうだったので購入。ここでも書いたけど、おれはウマ娘から競馬(競走馬)に興味を持った人間で、ネットで競走馬のエピソードを調べたりするのが最近の楽しみだったんだけど、某所で「興味を持ってくれるのはいいけど、できればち…

最近見た存在しない映画(2022年2月)

ゴーレム ハンドレッド・パワー(2280年、アメリカ、監督:アンシブル・ジョウント、100分) うーん……もうちょっと原作に寄ったテンションで作っても良かったんじゃないかな。出来が悪いわけではないけど、画面が暗くて観にくくて、それなりに尺をとった割に…

最近見た映画(2022年2月)

マーズ・アタック!(1996年、アメリカ、監督:ティム・バートン、106分) むかしテレビ放送されているのを親が観ていて、それを横目で観ていたことがあったんだけど、とあるシーン*1がトラウマになっていたせいで怖くてグロイ映画だと思い込んでいて中々手…

ポルノグラフィティ「比喩表現」10選

1.ジョバイロ(作詞:新藤晴一) 新藤晴一さん*1による比喩の百鬼夜行。敷き詰められた「演劇」「宇宙」「花」に関する言葉は今目の前にある恋への不安や閉塞感を強調する。多用される「広さ」を表す言葉と「隣にいる恋人」という狭さ、そして破綻の予感によ…

アルフレッド・べスター『破壊された男』[めくるめく展開とハイテンポな文章がたまらない]

なんとなくカロリーが高い小説が読みたくなって再読。 べスターのほかの作品、例えば「ごきげん目盛り」なんかもそうだったと思うけど、短い言葉を連続させることで迫力を出してテンポを作るスタイルは素晴らしい。あとエスパー同士の会話をビジュアルイメー…

ポルノグラフィティ「離別の歌詞」10選

1.サボテン(作詞:新藤晴一) 詩的な表現で彩られたストレートな失恋の歌。どちらが悪いとかそういうことではなくて、もっと根本的な不一致(もしくは相互不理解)が描かれている。ほぼ一貫して降り続ける雨は〈心深く濡れてしまうだろ〉や〈溢れるくらい水…

最近見た存在しない映画(2022年1月)

乙嫁語り(2018年、日本、監督:江間シャーリー、95分) ただでさえハイレベルな昨今の劇場版アニメ界の中でも群を抜いた作画レベルの高さ。これを広いスクリーンで見ることができるというだけで映画館に行く価値があった。人間や動物たちの動きもさることな…

山野浩一『いかに終わるか: 山野浩一発掘小説集』[単なる落ち葉拾いに終わらない作品群。傑作につながるモチーフ、不条理そのもの等]

いやあ、楽しみにしていました。山野浩一*1は比較的寡作で傑作選が二冊*2と長編が一冊、連作集が一冊しかない。そこにきて本作が主に「単行本等に未収録だった短編」を収集して一冊にまとめてくれた。まだ見知らぬ山野浩一がこんなに読めるんだ! もちろん、…

最近見た映画(2022年1月)

コマンドー(1985年、アメリカ、監督:マーク・L・レスター、90分) 筋肉シュワちゃん銃声爆発アクション爽快感MAX娯楽映画。 もちろん有名作品だから*1出てくる名台詞(?)とかおおよその展開とかは知っていたけど通してみたことはなかった。かなり前から…

ロジャー・ゼラズニイ『地獄のハイウェイ』[単純明快な娯楽作品。やっぱりロードノベルが好き]

最近、比較的文学よりの小説だったり内宇宙に潜ったりスペキュレイティブなフィクションだったりする作品ばかり読んでいて、もちろんそういう作品が好きなんだけど、さすがにちょっと疲れてきた。もうちょっと気楽に読める単純明快な小説が読みたくいなあ………

案内所

ポルノグラフィティ 《〇〇選》 「風景描写」10選 「心情描写」10選 「離別の歌詞」10選 「比喩表現」10選 「嘘と本当」10選 「悲観と陰鬱」10選 《もっと評価されるべき》 「俺たちのセレブレーション」 「Love,too Death,too」 「青春花道」 《歌詞解釈》 …

山野浩一『山野浩一傑作選Ⅰ/Ⅱ』[不確かさ、漠然とした不安、そしてやっぱり文章がかっこいい]

なんと山野浩一*1の新刊*2が発行された。 いかに終わるか: 山野浩一発掘小説集 作者:山野浩一 小鳥遊書房 Amazon もちろん、発売したらすぐに買おうと思っていたけど発売日を勘違いしていて、慌てて本屋に飛んで行ったら、田舎の本屋の哀しいところで、もう…

フィリップ・K・ディック『宇宙の眼』[ぼくがかんがえたさいこうのせかい=他人には地獄]

偏った人間が考えた「最高の世界」から抜け出す物語。 ディックは「現実/非現実」みたいな作品より「人間/非人間」みたいな作品のほうが好きで、幻想的なSF作家みたいに評されてるのがあんまり気に食わなかったけど、改めて読んでみるとやっぱりそういうのも…

J.L.ボルヘス『伝奇集』[短編小説/短編集の良さを再確認できた]

もともとはネットで見かけた「読むべき傑作SF百選」みたいなのに入ってたから一応読んどくか……と手に取った本だったけど、そんな軽い気持ちは最初の二ページくらいで粉々された。 ぜんぜん頭に入ってこない。本当、意味が分からないとかじゃなくて読みにくく…

思い出:手帳

今週のお題「手帳」 手帳、と聞くと思い出すことがある。 幼いころから忘れっぽいわたしにとって手帳はなくてはならない、相棒のような存在だ。日々の暮らしのあれやこれはカレンダーを四角に折って作った簡易メモ帳に書き記し、やり遂げたものから線で消し…

ポルノグラフィティのちょっとしたデータ集

※2024/04/07「作詞作曲データ」52th『解放区』まで反映。 ※2024/04/07「映像作品収録回数」を更新。(ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2023まで反映) ※2024/04/07「ライブ披露回数」を更新。(19thライヴサーキット“PG wasn't built in a day”まで反映) 作詞作曲デ…

最近見た存在しない映画(2021年12月)

アゲハ蝶とそのほかの物語(2018年、日本、監督:今井八朔、81分) 恋と旅をテーマに古今東西の老若男女多数派少数派たちの九つの物語が、タイトルの通りポルノグラフィティの楽曲を基に紡がれている。 とても端正な映画で映像のレベルも高い。ポスターにも…

ポルノグラフィティ「メビウス(仮)」の可能性〔ぬいぐるみ、ネオメロドラマティック、老いた人〕

後段にかなりセンシティブな話題が含まれます。可能な限り言葉や表現には気を付けるつもりですが不愉快にさせてしまうかもしれません。もし、そのような声があれば相応の対処を取ります。 今回取り上げる「メビウス(仮)」は17thライヴサーキット 「続・ポ…

最近見た映画(2021年12月)

ソウ(2004年、アメリカ、監督:ジェームズ・ワン、111分) やっちまった。あまりに有名な映画で「たぶん観ないだろう」という油断もあったけど、鑑賞前に最後のオチを聞いてしまった。マジで後悔している。知らない状態であのオチを観たかった……。 複雑だけ…

印象的な小説のタイトル650選

本を選ぶ基準はひとによっていろいろあると思う。表紙のデザインだったり裏表紙のあらすじだったり冒頭数行だったりページ数だったり口コミだったり雑誌に載っている書評だったりネットの感想文だったり書店のポップだったりウェブサイトの関連商品だったり…

「続・ポルノグラフィティ」感想〔おったまげて我が目を疑い震えた〕

弦楽器独奏全身打震。 生声鼓膜幸甚。 脳髄破裂。 至福。 福岡公演に現地参加、配信で最終公演に参加*1。配信では公式で歌詞が表示されたのはありがたかった。円盤でもオン/オフで実装してくれると個人的には嬉しいけど、やっぱり人によっては邪魔だったりす…

浅倉久志編『世界ユーモアSF傑作選』〔会話よりもシチュエーションで笑いをとるタイプが多い〕

『世界ユーモアSF傑作選 1』 スピンラッドの単行本未収録短編が目当てだったけど、シェクリイやディクスンの短編もあったのが嬉しい誤算だった。この三人の短編もよかったけど、「美味球身」や「コフィン療法」「ガムドロップ・キング」「夢は神聖」と収穫の…

O・ヘンリ『O・ヘンリ短編集(一~三)』〔世界で愛される名作。いろいろな短編があって素晴らしいけどちょっと訳語が古めかしい〕

O・ヘンリの小説を初めて読んだのは中学生くらいのころだったけど、一巻一作目の「赤い酋長の身代金」がいまいちピンとこなくて読み進めることなくそのまま放置していた。きちんと全部読んだのは高校の終わりか大学のはじめくらいのころで「へえ~けっこうお…

思い出:フリーにはたらく

今週のお題 フリーにはたらく、と聞くと思い出すことがある。 まだ小学生くらいのころだ。分厚くて小さなテレビでは「もはや戦後ではない」なんて言われていたっけ。いまはもう廃業してしまったけれど、ぼくの実家はミニトマト農家を営んでいた。休みの日に…

キミは熱血ギャグ漫画家、島本和彦を知っているか?

君は島本和彦先生*1という漫画家を知っているだろうか。 北海道で生まれ育ち、大阪芸術大学では同級生だった庵野秀明監督らと交流(?)し、現実と理想のギャップに苦しみながらも確かな観察眼で時流を読み、創意工夫で夢を掴んだ男、島本和彦を知っているだ…

最近見た存在しない映画(2021年11月)

脱走と追跡のサンバ(1981年、日本、監督:尾令正子、125分) 凄まじい映画だった。かなり原作に忠実(というか忠実過ぎる)で狂騒と混乱と饒舌と思考と嘲笑と脱走と追跡に満ち溢れていた。ただ画面の切り替わりが多いわりに場面の切り替わりが少なくいのが…

好きの言語化と嫌いの理由

ちょっとした思い出と最近の出来事。 人間歳をとると偏屈になるというけど、幼少期のほうが嫌いなものが多かった。それこそ中学校を卒業するくらいまでは物語に対して本当に偏屈で、とにかく星新一的などんでん返しオチがついてない物語は物語と認めてなかっ…

もっと評価されるべきポルノグラフィティの楽曲「Love,too Death,too」

「Love,too Death,too」(作詞:新藤晴一 作曲:ak.homma 編曲:ak.homma,PornGraffitti) Love,too Death,too アーティスト:ポルノグラフィティ ソニーミュージックエンタテインメント Amazon こんなタイトルを付けておいてなんだけど、そんなに嫌われてい…

最近見た映画(2021年11月)

閃光のハサウェイ(2021年、日本、監督:村瀬修功、95分) 正直、見るのを躊躇していた。出来が心配だったわけじゃなくて原作を読んでいて結末を知っていたから。三部作の一作目ということもあって結末はそれなりに明るいものだったけど……。 出来自体は作画…